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乳酸菌が喉の痛みを改善する

ウイルスや細菌が引き起こすのどの炎症

ウイルスや細菌の増殖を防ぐために炎症を起している

気になるのどの痛み、その原因の一つがウイルスや細菌です。空気が乾燥する季節にのどを痛めてしまうことが多いのは、のどの潤い不足だけが原因ではありません。湿度が下がる冬場は風邪の原因となるコロナウイルスやインフルエンザウイルスにとって快適な環境です。

【のどに炎症が発生するメカニズム】

ウイルスや細菌が体内に侵入すると、粘膜などの細胞が感染します。このままの状態を放置するとウイルスは増殖を続け、感染した細胞が増えることで症状が悪化していきます。
そこで私たちの体が持つ免疫システムがウイルスや細菌に感染した細胞に炎症を起しているのです。炎症が起こることでウイルスなどの病原体を捕食するマクロファージという免疫細胞が活性化し、細胞ごと殺菌されて正常な状態に戻してくれます。
ただしウイルスや細菌の感染力が強いと、炎症の規模が大きくなり血管が拡張されて腫れが起こります。その腫れが周囲の神経を刺激するため痛みが生じます。

免疫力の低下が炎症を長引かせる

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のどの炎症の多くは私たちが気付かないうちに発生して自然に治まります。ところがウイルスや細菌に対する抵抗力が弱いと炎症が長引いてしまいます。
これは免疫力の低下が原因です。加齢、過労やストレス、不規則な生活によって免疫力が低下していると、免疫システムが正常に機能しなくなります。
ウイルスや細菌の増殖を抑える力が弱くなるため、次々に感染する細胞に対処するために、炎症が続いてしまうのです。

免疫力を高めよう

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このようにのどの炎症はウイルスや細菌に粘膜などの細胞が感染することで引き起こされます。ですから炎症を治めるために、のどスプレーや解熱鎮静剤でのどをケアする対処療法では予防することはできません。
のどの炎症を防ぐ、炎症が起きたとしても早く治めるためには、体内にウイルスが侵入するのを防ぐのが最善の策です。
とはいえ、のどは口に近く呼吸や食事によって常にウイルスや細菌と接する器官です。マスクをしていても侵入を防ぐのには限界があります。そこで免疫力を高めることでウイルスや細菌に対する抵抗力を保つ必要があります。
その結果として、ウイルスや細菌に対して強い体が出来上がり、喉に炎症が発生したとしても早く治ります。

免疫力を高める乳酸菌

腸内環境が重要

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私たちの体内でウイルスや細菌から身を守る免疫システムを動かしているのは免疫細胞です。その約7割は腸に集中し、これを「腸管免疫」と呼びます。

免疫力を高めるためには腸内環境が何よりも重要です。腸内には100兆個以上の細菌が生息し、体に有用な善玉菌、体に害を及ぼす悪玉菌、そのどちらにも属さない日和見菌に分かれています。
善玉菌の代表はビフィズス菌や乳酸菌で、腸内環境を整えることで腸管免疫の働きを正常に保っています。一方の大腸菌(有毒株)やウェルシュ菌などの悪玉菌は、善玉菌が優勢な腸内ではおとなしくしています。

ところが腸内環境が悪化して善玉菌の働きが悪くなると増殖をはじめます。悪玉菌は腸内を腐敗させ、さまざまな有害物質を作り出すことで免疫力を低下させてしまいます。
日和見菌は善玉菌と悪玉菌のどちらか優勢なほうに味方をする性質があります。善玉菌の数が悪玉菌よりも多ければ、日和見菌が善玉菌の働きを助けることで免疫力の維持に貢献します。

乳酸菌の優れた整腸作用が免疫力の低下を防ぐ

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そこで摂りたいのが優れた整腸作用を持つ乳酸菌です。生きて腸まで届けることができれば、糖を分解して乳酸や酢酸といった有機酸を大量に生成し、pHを下げて腸内環境を酸性に近づけてくれます。
それによって腸内に生息している他の善玉菌が活性化され増殖が促されます。ビフィズス菌などの善玉菌が優勢になると、悪玉菌が抑制されるため免疫力の低下を防ぐことができます。
つまり乳酸菌によって善玉菌優勢の腸内環境が出来上がることで、のどの炎症が続く原因であるウイルスや細菌の増殖を抑えることができるのです。

免疫細胞を刺激する乳酸菌

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乳酸菌の働きはそれだけではありません。胃を通過した乳酸菌の一部は小腸でリンパ球の集まりであるパイエル板に取り込まれます。このパイエル板は免疫システムの総司令部のような場所で、ここで情報が交換されることで免疫反応を起しています。
パイエル板を通過した乳酸菌はその下で待機していた樹状細胞という免疫細胞にキャッチされます。樹上細胞は乳酸菌が持つ成分に反応し、その情報をマクロファージやヘルパーT細胞、NK(ナチュラルキラー)細胞といった他の免疫細胞に送ります。
ヘルパーT細胞はウイルスに対処する抗体に関わる免疫細胞です。NK細胞はもっと攻撃的な免疫細胞で、自ら体内をパトロールしてウイルスを攻撃します。
このような免疫細胞がお互いに連携することで免疫反応を起こし、ウイルスや細菌が体内に侵入されたとしても素早く対処することができます。乳酸菌によって免疫細胞が刺激されて何度も免疫反応が起こることで、免疫力が高まると考えられています。

乳酸菌がのどの痛みを改善する

乳酸菌を摂ることで免疫力が高まり、のどの炎症が続く原因であるウイルスや細菌の増殖を抑えることができます。とはいえその理屈は分かっても、本当にのどの痛みに有効なのか半信半疑の方も多いでしょう。
近年では乳酸菌の風邪やインフルエンザに対する有効性を調べる目的で、多くの臨床試験が行われています。その中で一部の乳酸菌には、のどの炎症が改善されたという報告があります。

プラズマ乳酸菌

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プラズマ乳酸菌は、キリンと小岩井乳業の共同研究によって100種類以上の菌株の中から選び出されました。
その特徴はプラズマサイトイド樹状細胞(pDC)を直接活性化する作用です。プラズマサイトイド樹状細胞は、抗ウイルス作用を持つサイトカインであるインターフェロンを産生する免疫細胞です。
プラズマ乳酸菌によってインターフェロンの産生が促されることで、NK細胞も活性化されます。のどの痛みを含めた風邪やインフルエンザの症状を改善する効果が期待されています。

【プラズマ乳酸菌の試験結果】
18~39歳の健常者329名を対象に、プラズマ乳酸菌の乾燥菌体1000億個以上含むカプセルを、インフルエンザが流行する12~3月にかけて12週間摂ってもらいました。試験終了後には風邪とインフルエンザの罹患率と体調などの自覚症状を評価しました。
その結果、風邪とインフルエンザの罹患率では、プラズマ乳酸菌を摂っていない方の罹患率が35.1%であったのに対して、プラズマ乳酸菌を摂った方は28.8%と約2割も低いことが分かりました。
さらに風邪の自覚症状では、プラズマ乳酸菌を摂った方は摂っていない方と比べて、のどの痛みを自覚した方が少ないことが確認されました。また摂取前に重傷な方ほどこの差が大きく、のどの痛みを自覚した方はプラズマ乳酸菌を摂っていない方の半分程度でした。

L-92株

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L-92株はカルピスが保有する乳酸菌の中から、特にアレルギー症状を改善する効果が高い菌株として選び出されました。

【L-92株の試験結果】
L-92株を含むヨーグルトを111名に毎日100g8週間摂ってもらいました。試験期間中は生活状況をアンケート形式で回答してもらい、風邪の自覚症状の違いを解析しました。
その結果、L-92株を摂った方は摂っていない方と比べて、のどの痛みなどの風邪の自覚症状が軽度であることが確認されました。

クレモリスFC株

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1986年に家森幸男博士が東ヨーロッパのジョージアから持ち帰った菌株です。カスピ海ヨーグルトを作る乳酸菌として知られています。
クレモリスFC株はEPSと呼ばれる多糖のネバネバ成分を産生するのが特徴です。このEPSによって菌体成分が胃液などの消化液から守られるほか、さまざまな免疫賦活作用をもたらしていると考えられています。
これまでの研究では風邪やインフルエンザの症状を緩和する効果があることが分かっています。

【クレモリスFC株の摂取調査結果】
カスピ海ヨーグルトの摂取とのどの痛みなどの風邪の症状の関係を調べる目的で、神戸市で開催した無料フォーラムに参加した一般市民711名に協力を得てアンケート調査を行いました。
アンケートでは過去2ヶ月間のヨーグルトを含む食事内容と、風邪を引いた回数やのどの痛みなどの風邪の症状について回答してもらいました。
その結果、カスピ海ヨーグルトのみを食べていた184名は、ヨーグルトを全く摂っていない方や他のヨーグルトを摂っていた方と比べて風邪の罹患率が低いことが分かりました。
さらにカスピ海ヨーグルトを食べる頻度が多いほど、のどの痛みを含めた風邪の症状が軽いことが分かりました。

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